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代表取締役の自宅住所が会社の登記簿に記載される件について提言書を提出しました

RULEMAKERS DAOのSubDAO:スタートアップでは、代表取締役の自宅住所が会社の登記簿に記載される件について、提言書を提出しました。

提言書(2023年3月24日)

 

提言書

 代表取締役の自宅住所が会社の登記簿に記載されてしまう件については、以下のような問題があるとのスタートアップ起業家らからの意見がある。

  • 自宅にパンフレット、DM等が送付される。
  • 自宅にセールス活動の人間が来訪する。
  • 勝手に着払いの通販商品が送付される。
  • 葬儀会社の案内、藁人形等が送付される。
  • 知らない人間が自宅に来訪する。
  • 知らない人間から手紙が送付される。
  • 強盗等の犯罪の標的になるのではないかという懸念が存在する。
  • 上記により、自身のみならず、子供、家族に被害が及ぶのではないかという懸念が存在する。

 そして、上記の不都合があることから、セキュリティが十分に確保されている住居に住むことのできない若年層の中には起業をためらう者が出てくる可能性が十分にあり、代表取締役の自宅住所が会社の登記簿に記載されることはスタートアップ起業の障壁となりうる(なお、会社に限られない一般社団法人その他の団体での活動でも同様の問題が生じる)。また、スタートアップ起業家に心理的不安、プライバシー上の懸念を生じさせている。

 さらに、上記の不都合があることから、資金面に余裕のある経営者においては実際に居住している自宅とは別の登記表示用の住居を賃借し、当該住居の住所を登記に表示させるケースが存在するとの声もある。当該対応の適切性もさることながら、スタートアップ起業家においては、資金面の制約もありそのような対応を実施することは現実的ではない。

 一方で、代表取締役の自宅住所を会社の登記簿に記載することの必要性の一例として、以下のようなものが現状挙げられている。

  • 会社相手の訴訟・紛争において、ペーパーカンパニーである会社等の場合、会社代表者に確実に届く住所を把握する必要がある。
  • 中小企業における取引先調査として、会社住所ではなく代表取締役住所を用い、代表取締役の資質等を踏まえた取引先調査を実施する必要がある。
  • 反社会的勢力対応、マネーロンダリング対応等のために、代表者個人の同一性を確認する必要がある。

 もっとも、これらについては、法務局のみが代表取締役の自宅住所を把握しておき、弁護士の職務上請求や法令に基づく場合のように一定の要件を満たした場合にのみ閲覧させる等の対応や、取引準備段階で取引相手から直接情報を取得する等の対応を実施することで、必要性を満たすことが可能となると考えられる。

 以上のとおり、会社の登記簿に代表取締役の自宅住所が記載されてしまう件については、スタートアップ起業の障壁となりうる、スタートアップ起業家の心理的不安、プライバシー上の懸念を生じさせている、との声が上がっているため、一定の代替策を講じることを通じ代表取締役の自宅住所を登記簿により閲覧できる情報から除外いただくことをご検討いただきたい。

以上

<RULEMAKERS DAOについて>

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